ざきを

フリーダム・ライターズのざきをのレビュー・感想・評価

フリーダム・ライターズ(2007年製作の映画)
5.0
いつから肌の色なんかで争っているかなんて知らない。なぜ1人の愚人が犯した過ちだけを見て、その他を愚かだと思う?それは昔からあいつは悪役だと親から教えられてきたから。

これでは人種差別なんか無くならない。

この映画から学ぶことは。
暴力ではなく知識で戦おう。
暴力ではなく素直さで戦おう。
暴力ではなく優しさで歩み寄ろう。
暴力ではなく聞く耳を持って人と接していこう。
1人の国語教師との出会いで、ストリートに住む不良高校生たちがどんどん変わっていく。最初はどうしていいかわからず、生徒たちに嫌われてしまったけど、生徒との日記のやりとりで、次第に心を通わせていく過程は、心打たれる部分が多く、人と打ち明けることの重要さを教えてくれる。

やはり教師に大事なものは、子どものために何ができるか常に追求する、向上心なのだ。今やっている指導方法に満足せず、常に面白い授業、教科書から逸れても彼らのためになる授業をしていかなければならないのだ!教材研究しているときに、子どもたちの喜ぶ姿が浮かぶようでなければならないのだ!

今、安定するからとかいう理由で教師を選ぶ人が多く、元からそういう奴が好きではない私だが、この作品を観て、改めてそういう奴はクソだなと実感した。そんな奴に教師になってもらいたくない!

この映画のもう一つのいいところは、教師の悪い部分である盲目さを描けていたところだ。
子どもの気持ちをわかった気でいることや、熱心になりすぎて家族サービスを疎かにしてしまうことは少なくない。そうした部分も丁寧に描けていたと思う。

私は完璧主義で、絶対にこうしたい!と思うものはとことん突き詰めてしまう。そのせいで深夜まで食事もせず作業をすることが少なくない。これではダメだと分かっているんだけど、なかなか抜けきれずにいる。きっと仕事を始めたら仕事ばっかりしてしまって、色々犠牲にしてしまうんだろうなぁって思う。もっと人との時間を大事に過ごしていかなければ、とこれからの肩の力の抜き方を教えてくれる映画でもあった。
ざきを

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