半兵衛

007/カジノ・ロワイヤルの半兵衛のレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)
3.0
主役であるピーター・セラーズが途中でいなくなり、どんどん変になる後半の展開はすさまじくカオスに。主役不在をごまかす強引すぎる編集も見る人に混沌をもたらす(ヒロインが捕まる→ピーター・セラーズのジェームス・ボンドがヒロインの乗った車を追う→何故かレーサーのスーツに着て偶然あったF-1カーに乗って追おうとする→次のシーンでなんの説明もなくピーター・セラーズが敵に捕まっているなど)。

それでも次々と出てくる豪華キャスティング、本家に負けない豪華な美術、軽妙で優雅な音楽でゆるゆるな気分で最後まで見れちゃう。特に次々と出てくるヒロインが本家ボンドに負けないくらい美人ばかり、しかも大半が半裸や下着姿で出てくるのでちょっと興奮する。ピーター・セラーズが拷問されるときの帰ってきたウルトラマンのプリズ魔戦のようなアヴァンギャルドな演出も嫌いじゃない。

そしてこんな映画でも男のダメさや情けなさを哀愁をもって体現するウディ・アレンはさすがである、悪役なのに。
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