『ロミオ・マスト・ダイ』で折角の才能を発揮させて貰えなかった李杰烈がベッソン組と撮った作品。国際犯罪を解決するために派遣された刑事が現地の汚職警官に濡れ衣を着せられて孤立無援の戦いを・・・というありがちストーリー。ヒロインが幼い子供を人質に取られて悪事に手を染めている娼婦というのもベタ。しかしこれはなかなかの出来。フランス人は現実主義というか実際に「できる」ことに重きを置く人々で、ベッソン組は生のアクション、スタントに重点がある。のでアクションとアクションをCGで繋いで台無しにするような馬鹿な真似はせず、李杰烈の神技を堪能できる!どうやら監督はブルース・リーのファンらしく、表情とか顔のアップとか似すぎていて擽ったい。とはいえアクションについては、手業が強打ではなくフェイントによる必中をポイントにしている点をちゃんとわかってたり、手数足数が多く、暗器や棒などバラエティに富んだ道具使いも楽しい。CM出身らしいスタイリッシュかつスピーディーなカット割りも好印象。