ロッツォ國友

JAWS/ジョーズのロッツォ國友のレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
4.2
人食いサメと決闘!!以上!!!!

言うまでもなくパニック映画の代名詞であり、永遠にして伝説の名作映画である。
幼稚園児の時から数えたらもう何回観たやら分からない。


今観ると、サメ戦に行くまで2〜3人殺されてからというのはやや間延びした感じもあるが、もうそんなのどうでも良いでござる。


圧倒的に恐ろしく聴いたことのない者は居ないとすら思えるあのメインBGMはもちろんのこと、食いちぎられた脚や浮き輪が血の混じった海水に揺られるシーンが非常にショッキングである。


スーパーダサい港大好きオーラ全開のファッションした町長とか、船長が黒板ガリガリで皆を黙らせるシーンとか、サメの歯で作った意味不明な煮汁をこっそり吐くシーンとか、
窓に飾ってあるサメの口の骨の間から船出の風景を撮ったシーンとか、ムカついたフーパーが船長の後ろからバカにしたジェスチャー連発する所とか、傷自慢大会からの懐メロ合唱会とか、そして何よりあのクライマックスシーン含めて、大好きなシーンが多過ぎて本当に夢中になる。


ひょんな事から全く違う3人が同じ目的を追って一つの船に乗り込み、運命共同体として行動するというのが既に最高な訳だけど、一人一人のキャラ立ちより掛け合いからお互いを魅せる面白さが非常に際立っている。


今の目線で観ても超恐いサメを前にして、男達は恐怖を感じながらも闘いに魅入られていく。
助けを呼ぶための通信機をぶっ壊した船長と、やばいサメと殺り合った後なのに「海が嫌いだった。何故かな。」とか言い出す主人公には通ずる狂気がある。
どんな散々目に逢おうとも、人間は海に取り憑かれてしまうのかもしれない。


言うまでもなく恐ろしいサメとの対峙がメインだが、出てくる男達の魅力も溢れ出ているところが名作たる所以だと思う。
何もない海で自ら孤立を選んだボロ船と人食いサメの死闘には、普遍的なテーマが幾つも散りばめられている。


不朽の名作には不朽たる由縁がある。
本当に面白い。また観たい。
ロッツォ國友

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