ビーバーのしっぽ

柳川堀割物語のビーバーのしっぽのレビュー・感想・評価

柳川堀割物語(1987年製作の映画)
4.0
一見すると昭和の時代のNHK教育テレビか、中学校の社会の時間に見るようなビデオ。フーンと思いながら見ていたら、途中から引き込まれてしまった、ドキュメンタリーの素っ気ない画面に映される、風景や子供達の所作の美しさ。神話の時代から現代に到るまでの人々の知恵や汗、思いが伝わってくる。ナウシカの利益で作るはずだったこの映画を完成させるために、ラピュタを作ったのも納得。その後のジブリ作品の方向性を垣間見させてくれる。宇田監督の「虹色ほたる」や片渕監督の「マイマイ新子と千年の魔法」で描かれる子供の遊ぶ姿も、この映画に触発されたのかと勝手に想像してしまった。