釈迦

世界の中心で、愛をさけぶの釈迦のレビュー・感想・評価

世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)
2.0

心をひしめかせながらドッキドキな
思いで拙い自作テープで告白して、
見事、恋は実るという青春を描いた前半。

白血病に倒れた亜紀は自身の身に迫る
病に戦慄しながらも朔太郎という支えを
頼りに生きようとする後半。

10代の恋愛を描き、大人となった「今」も
描く壮大なラブストーリー。


って、思うかー!

まず、テープで告白とかキモすぎ。

この二人は燃え上がっている。
凄まじすぎて難病故に周囲の奴らとは
違うんだぜアピがすごい。

どー考えても末期の白血病患者を
海外へ連れ出すのは賢明じゃなく、
島で遊んで倒れた娘を心配したあまり
彼氏を殴り飛ばす父親が、
なぜオーストラリア旅行を許すのか。

結局、空港で「助けてください!」って、
そりゃ無茶である。

世界の中心でなく空港のド真ん中で
SOSを叫んでいる。

長澤まさみも「行けないの?」って、
無理いうな!
いくらなんでもワガママだ。
しかも自分の骨をオーストラリアに撒けって
尽く彼氏をパシる嫌な女である。

そして、この手の作品によくあるのが
わりと患者の肉付きが良い問題で、
これは感情移入できないから困る。

あと、これを言っちゃおしまいだが、
30半ばの大人が昔の恋を忘れられなくて
錯乱する様は何だかなぁって感じ。

最後にまた柴咲コウ。
何に罪悪感を抱いてるか知らんが
あなたはそんなに悪くないと思うので
そこまで加害者意識は持たんでよろしい。

邦画って綺麗な所を抽出しすぎて
それを中心に撮ると粗が目立つし、
テーマの振り幅が狭すぎると思う。

で、なにかやるとしてもハリウッドの
パクリばっかりだろうから興醒めだし。

「せかちゅー」という言葉まで作られ
社会現象を引き起こした本作。
ドラマも原作も平井堅も大ヒットし、
膨大な金を生み出した銭ゲバ映画。

こんなのに払う金は財布にないし、
捻出しようともつゆに思わない。

とは言いつつも、ツッコミどころ満載な
邦画に文句を垂れるのも映画好き人間の
悲しい性なのである。
釈迦

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