んー。何というか面白いっちゃ面白いんだけど。
何だかなぁって感じです。
言葉選ばずに言うとあざといですね。
何か演出凝ってるでしょう感が嫌ですね。
途中、意味不明の仰々しいBGMが流れて何が始まるんだと思うけどバッサリ切られるシーンとか、D.ワシントンが人質処刑を見せられて怒りながら現場に向かうのですが明らかに台車に乗って引っ張ってませんかみたいな見せ方とか気になってしまう。
この作品は銀行強盗の完全犯罪を描いたものと思わせといて実はそれは切っ掛けに過ぎず、本当の狙いは他にあったと云う話はとても気に入ったので全体的には嫌いではありません。
なので、惜しい。
惜しいなぁ、S.リー!
C.オーウェンは雰囲気抜群で格好良かったですね。銀行強盗しちゃってますので悪党には違いないけど悪人では無いキャラクターを上手く演じてましたね。
D.ワシントンも安定の演技です。
ただ、個人的には彼がFUCK連呼キャラには違和感を覚えました。
銀行内に入って直接交渉のシーンの最後に力尽くでオーウェンを取り押さえようとする所はキャラクターに合ってない気がしましたね。
もっと、知的なやり取りだけですすめて欲しかったかな。
この作品の様な犯罪者と取締まる側が、何故か信頼感や友情の様な関係性が出てくる話は面白いのでもっと掘り下げても良かったと思います。
ワシントンの恋人との件は省けたでしょうし。
J.フォスターに関しては出番が少ないものの、やり手の女弁護士オーラは出せてたかなと。
被害者に後ろめたいものがある為に、成立する完全犯罪と、同時に本質に近づける為に関係者に利害関係で手を引かせていく手法は見事。
結局のところ、正体も明かさないですし、
結末も描かないのである意味では中途半端な作品ですが、久しぶりに観た『後は自分で考えてね』な作品でした。
不満で始まったレヴューですが、実は気に入ってます(笑)