時系列にひねりを効かしたストーリーラインと、独特の魅力で観る人を引きつける作品。映像、音楽、セリフの全部がカッコいいす。ついでにユマ・サーマンが不満げにこっちみてるジャケ写もなんてクールなんでしょう。このジャケ写デザインもタイトルにちなんだ三文小説(パルプフィクション)風。隅から隅までタランティーノ監督のこだわりを感じてしまいます。
ただ、バイオレンスは人によってはきつめかもしれません(私にはキャパの範疇内)。
ツボ直撃シーンはたくさんあるけど、まずはサミュエル・L・ジャクソンのマシンガントーク。彼の演じるキャラの不気味さを際立たせていて、目が離せなくなります。特に青年が食べてたビッグカフーナバーガーを横取りするくだりとか、聖書の一文を暗唱するとこ。何だか次に何をしでかすかわからない予測不能な怖さが好き。ちなみにビッグカフーナバーガーって架空のハンバーガー店の商品なのだそう。
それとユマ・サーマンとジョン・トラボルタのダンスコンテスト。踊る2人の抜群の存在感がカッコいい。やはりスター俳優のパワーを感じますね。思わず見入ってしまう。
ユマ・サーマンによる麻薬オーバードースの件や、ブルース・ウィルスによるボクシング八百長の件、ハーヴェイ・カイテルによる掃除屋の流儀の件などなどの複数の独立した“三文”エピソードをいい具合にクロスオーバーさせて一本の映画として見事に成立させてしまうタランティーノ式演出は他の監督には真似できない独創性があって本当に素敵。