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ヒトラー 〜最期の12日間〜のyutaのレビュー・感想・評価

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)
3.0
当時のドイツではタブーだったヒトラーの人間的な苦悩を描いた、ある種転換期の作品。

良くも悪くも映画というより歴史の資料的感覚でみてしまいました。

当時のドイツの状況を細かくしっかり描写していた所がドイツのこの事実を隠さず、忘れないという意志がみてとれました。(枢軸国で同盟を結んでいた)日本では、残念ながら難しい事なので見習ってほしいです。(映画である必要はない)

末期の第三帝国は市民たちは逃げ惑い、将軍たちは現実逃避で享楽に溺れるという正に地獄絵図。これも、元凶はヒトラー含めたナチ党ですが、道具的理性に支配された(世界恐慌からいち早く抜け出したので、絶対大丈夫だと言うある種思い込みがあったのも事実)市民達(劇中でもヒトラーやユンゲさんが述べていた)結果こうなってしまったのもまた事実で。とはいえ、自分達があの時代に生きていたらどんな判断をしていたかわからない。だからこそ、反面教師として、学んでいる
今のドイツはある意味、素晴らしいなと思いました。

とどのつまり、
ナチスの怖さは”大勢”という実態のない怖さと、正しいと信じてる怖さだと改めて感じました。
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