takanoひねもすのたり

柔らかい殻のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

柔らかい殻(1990年製作の映画)
3.5
1950年代のアイダホ。小麦畑が広がる田舎町の少年セスの周囲で起こるスリラー。

大分前に観て盛大に「?」となったものの、ワイエスの絵のような映像をずっと覚えてて見直したかった作品。

閉塞感、無知さ、断片的で偏った知識、空想が残酷な現実に結実してしまう様を子供視点で描く悪夢のような物語。

子供特有の無知や無邪気さ、子供らしい嫉妬がこんなにいやだなと思った作品はあまりなかったかも。
セスの空想ひとつひとつが無邪気なだけ、対比する事実が惨い現実。

シーンひとつひとつが絵のようで美しい。
頻繁に繰り返し観る系ではないが、手元に置いて置きたい作品。Blu-rayで出して欲しい。