やっぱニーガン

チェイサーのやっぱニーガンのレビュー・感想・評価

チェイサー(2008年製作の映画)
4.5
ユ・ヨンチョル
こいつはニュータイプの猟奇殺人鬼!!

2003年9月から2004年7月の間に韓国ソウル各地の富裕層の老人やその家族、デリヘル嬢が次々と殺された【 ソウル20人連続殺人事件 】

この事件を基にした映画 チェイサー
公開当時に一度鑑賞しましたが…

Netflixオリジナルドキュメンタリー
レインコートキラーソウル20人連続殺人事件を観たので再鑑賞📺

題材が題材なだけに胸糞必死なのは言わずもがな…韓国映画のクォリティは今観てもスゴイ!もちろん実際の事件に脚色を加えてるのは当然として…デリヘル店の経営者で元刑事の主人公オム・ジュンホを演じた👤キム・ユンソクや、殺人鬼チ・ヨンミンを演じた👤ハ・ジョンウの熱演はこの人達…演技じゃなくて地で行ってるんちゃうか?思うくらい迫真!!
ハ・ジョンウの取り調べ中に見せる、とぼけたように『え?』『え?』と何回も人をおちょくるような仕草は刑事も、観てる我々も腹立たしく感じる。うまい…
チェイサー(追撃者)のタイトル通り、最後の最後まで犯人を追いかけるジョンホ!その先に待っている結末とは!!

⚠️…とここからは超ネタバレ

どっからどこまでがフィクションなのか…
まず作品内でも描かれてましたが当時の韓国警察のポンコツ具合は目も当てられない!
映画ではみすみす犯人を釈放してましたが、実際はもっとヒドイ!!取調べ中に一人にしたことで逃げられてます😮

👮‍♀️『1日一箱の喫煙量が1カートンに増えました』🚬知るかーッ!

ずさんな捜査と適当な対応…
回りくどく言わず、はっきり言ってアホです!ポンコツです!
ドキュメンタリーの中でまるで自慢のように語っている当時の機動捜査隊長や警察関係者達…どういうつもりでオファー受けたのか…
犯人と化学捜査チームとの頭脳戦!って言っちゃってますけど〜?呆れた〜🤷‍♂️どのへんが頭脳戦やねん!コテコテの後手後手やんかいさ〜

そして実在の殺人鬼ユ・ヨンチョル!冒頭でも言いましたが今までにはいないニュータイプ!
世界のシリアルキラーはだいたい二つの型に分けられてきた…秩序型と無秩序型。
ユ・ヨンチョルはどちらかと言うと秩序型になるとは思うが富裕層を狙ったり、途中からターゲットをデリヘル嬢に変更したりと犯行が変化するタイプははじめて。動機も曖昧で単純に人殺しを楽しんだことだけはたしか!

ウィルスと一緒でシリアルキラーも進化してるのか?

逮捕の直前、囮捜査でデリヘル嬢に化けた女性を待ち合わせに向かわせたところすぐに戻ってきました。『帰れ!』と言われた…何故ならその女性は背が高く、殺しても死体の処理に困るから…そこまで計算してるのか…このくだりがリアルで怖い。

まるで狩を楽しむかのように次々と殺人を重ねたユ・ヨンチョル。捕まってなければ100人は殺してたと嘯いている。この悪魔のような男に良心の呵責など存在しない…

2005年に死刑が確定するも、2020年現在今だに刑は執行されず…遺族は何を思うのか…