えいがうるふ

チェイサーのえいがうるふのレビュー・感想・評価

チェイサー(2008年製作の映画)
3.9
オカルト系ホラー映画にはあまり興味がない私も、こういうのはうえぇ・・と思いつつしっかり最後まで観てしまう。観た後に実話ベースと知ってじわじわとまた怖い。犯人が分かっているのに、彼が猟奇殺人を犯すに至るバックグラウンドが一切不明なままと言うのがさらに不気味で、作品全体の凄惨な印象に後味のやりきれなさに拍車をかけた。

初鑑賞当時、いわゆる韓流イケメンに興味のない私がようやく手を出した韓国映画がこれと「オールド・ボーイ」だったため、最初の刷り込みで韓国映画のイメージが非常にヤバイ方向に固定化された気がしていたが、その後あれこれ違うジャンルを観ても、やっぱり何か血は争えないものを感じる。
一番近い隣国だし西洋人から見れば見分けも付きにくいだろうに、映画だとジャンルに関わらずしっかりそれぞれの国民性が反映され、特に登場人物の感情の沸点の高低差に顕われるのが何とも興味深い。