Jun

チェイサーのJunのレビュー・感想・評価

チェイサー(2008年製作の映画)
4.3
【シンプルだからこそ、より深みが出る】

ストーリーはとてもシンプル。
キチガイ犯人を追い続ける物語。

ただ、そのシンプルさが故にメインストーリーに付随したストーリーがとても作りこまれている。
常にハラハラドキドキな予測不可能な展開が夢中にさせる。

そして、邦画にはあまりないリアル感。
戦う姿も泥臭くリアルな表現は視聴側には緊張感がとてつもなく、頭に染み残ってます。

コクソンと同じく見終わった後に、映画からのメッセージを腑に落とせてない感触がありつつも
多くの訴えかけをしているように感じた。

ある意味犯人の視点に立った時、
自分の異常な劣等感からその表現として暴力や暴言に走ってしまうことは殺人とまではいかないにしても、自分達にも当てはまるなと思うと同時に

そのように劣等感は小さくとも大抵の人が抱えているため、
そこに対しての相手の立場に立った配慮と、包み込む対応が必要だと実感。

コクソンを見てからナホンジン監督の映画に夢中。
人間くささや、何周か遠回りして突き刺さるようなメッセージが胸を打たれます。

今後も注目したい監督の一人になりました。

メッセージ性 ★★★★☆
感動 ★★☆☆☆
笑い ★☆☆☆☆
後味 ★★★☆☆
思考 ★★★☆☆

素敵な映画をありがとうございました。
Jun

Jun