Ginny

蜘蛛巣城のGinnyのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.6
テレビで海外の人が選ぶすごい日本人ランキング、みたいな番組で黒澤明の映画撮影へのこだわりとして本作の三船めがけて本物の矢を射るシーンが紹介されており、その矢の迫力と言い、三船の演技といいすさまじく、これは見たい!と思いレンタル。

ただ、そのシーンありきで見るものではないのだと思いました。
名作映画にありがちなんですが、おすすめの仕方間違ってないですか?
キャッチーな部分を搔い摘んで誘うけれど、その部分は一部でそれ以上に素晴らしいのになあ、誤解を招くんじゃ、と思った。

有名な無数の矢が飛んでくるシーン依然にも、三船の演技はピカイチです。
歌舞伎って目でぐぐぐっと演技して魅せるイメージなのですが、それに近い目の強烈な強さが見受けられました。
当初は見ながら、私が見てきた黒澤映画と趣が異なるかも…と少々動揺しましたが調べてみたところ(おなじみwikipedia)「能」を意識して作っているとか。一度程しか能は見たことはないですが、成程納得しました。
能を見たといっても学生の頃で、ポカーン状態でしたが、その時見た舞台、演者の動き、動きや喋り方等全体の雰囲気が本作では近しいものがありました。

表情の凄まじさも、能のお面を意識したんですね。
ほんっとに凄かったです。怖かった。

お城のセットや騎馬や合戦の様子や武士の動きなんか、『もののけ姫』に近いものがあり、宮崎駿監督も影響を受けたのかと思いました。

ほぼ何を喋っているかわからず、私の理解力が乏しくストーリーはわからず仕舞いで後で答え合わせしました。
それを見てからもう一度見たいかも!と思いましたがもう返却だ!
Ginny

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