YellTao

蜘蛛巣城のYellTaoのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
4.5
欲をかく、人の愚かさと切なさと。

霧が惑わす蜘蛛手の森、糸車を廻す老婆の予言。
開かずの間にこびりつく血潮、鬨の声。
シェイクスピア『マクベス』を 日本の戦国時代に置き換える、格好良すぎな黒澤映画。
蜘蛛巣城内で繰り広げられる能舞台の演出は、日本好みの陰鬱とした怖さを最大限に引き立てる。

「それ執心の修羅の道、昔も今も変わりなし」

欲目に抗えない武将・鷲津の気持ちはよくわかる。それを支える妻・浅茅の堕ちっぷりが半端なく怖いけど、わかる(気がする)
欲は、自ずと求めたら機宜だけど、手に余るものまでは求め得るもんじゃないんだな。
⚠︎私と同じく先端恐怖症の方は、トラウマ級のラストシーンに注意すべし➳➳➳
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