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蜘蛛巣城のhummingbirdのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
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「マクベス」の話を日本の戦国時代を舞台に描く。

話は暗いけど、カット割、人の動き、カメラワーク、シーンのメリハリなど見ごたえあり。セットや衣装、モブの多さもすごい。

印象に残ったのは音の使い方で、それまでほとんど動かなかった山田五十鈴が、工作のために動き回る衣ずれの音が恐ろしい。泣き声をきっかけに、その理由が語られる場面も良かった。

これだけダイナミックな作品なのに、ポイントになるは人の心の機微で、それがさり気なく語られる。三船は実は弱い人物であることは、動きなどからも伝わってくる。

クライマックスは本物の矢を使ったらしいが、何度もカットを割っていて、何回撮影したの? 容赦なさ過ぎ。

欲を言えば、場面が城の外と城の中が多くて、それ以外の場面がもう少しあっても良かったかな?(原作が舞台だからだろうけど)。

「生誕100年 映画俳優 三船敏郎」
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