R

生きるべきか死ぬべきかのRのレビュー・感想・評価

生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)
4.0
気づけばFilmarks1000本記念。過去の消してまた書き直したりするとズレてくるけど笑 ナチスの魔手が迫るワルシャワを舞台に、とある劇団の俳優たちが、ナチスの要人のふりをしたりして演技でゲシュタポをだまくらかして組織に潜入し、スパイとして、ワルシャワ抵抗軍のメンバーや計画に関する極秘情報がドイツ側に渡ってしまうのを防ごうとする。というなかなかにヘビーなテーマなんだけど、微笑ましい夫婦のロマンティックなジェラシーをからめながら、軽快なテンポで愉しく展開するコメディとして描いてある。しかし、コミカルでありながら、同時に、やっぱり命がけのミッションでもあるので、非常にサスペンスフル。美人女優はお色気作戦で、その旦那は変装作戦でいくんやけど、相手側に正体がバレた!ってなって、このまま連れていかれたら殺されるやん!と思ってたら、実は◯◯が……だった!という展開にまんまとだまされて、胸をなでおろすことたびたび。前半は、まぁまぁな面白さくらいかなーと思って見てたんやけど、後半は巧みな展開に引き込まれクスクス笑いながら見てた。ナチ側の人間が全員、統帥を怖れ盲目的に命令に従うだけのものすごいバカとして描かれてるし、ハイルヒットラーの挨拶も滑稽なポーズでしかなく、やるたびにおかしくて笑ってまう。ほんで、見終わってよく考えると、製作年が1942年。まだ普通にヒトラー生きてる時代じゃないの。リアルタイムでこれを見たドイチュっておるんかなー。どう思ったことでしょう。さぞ立腹したことでしょう。けど、全体としては政治的テーマはあくまで背景でしかなく、あくまでキュートなラブコメディになってるところが憎い。服どっから持ってきてん!とか、うまくいきすぎやろ!とか、ツッコミどころもあるが、かるーくゆったり、安心して見れる上等な娯楽作でした。
R

R