滝和也

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島の滝和也のレビュー・感想・評価

3.5
異世界召喚partⅢ

額縁の絵の中を通り
広がるは大海原が
広がるナルニア国

やっぱり子供達に大人気
王道ファンタジー完結編

「ナルニア国物語/第三章
 アスラン王と魔法の島」

前回の引きを受けて…ペベンシー4兄妹の長男長女がナルニアへは召喚されず、次男エドと末妹ルーシーのみがナルニアへ。オマケに従兄弟ユースチスが着いて来る変則編成。今作は父と父の家来達の謎を求めて航海に出たカスピアン王との海の大冒険です…。よりファンタジー色は濃くなったのかな…。

第二次世界大戦中のロンドン。エドとルーシーはピーター、スーザン達がアメリカに渡り、叔父に世話になっていた。従兄弟のユースチスは二人を嫌い、意地の悪いことばかりする嫌な奴だった。だが家の額の中の海の絵から海水が溢れ出し、3人はナルニアへと召喚された。海を漂う3人に近づく船から現れたのはカスピアン王。再び冒険の幕が開いたのだった…。

角笛とかどこに…呼ばれなくても来ちゃいましたね(笑)今回は海の大冒険でパイレーツ・オブ・カリビアン臭が…(笑)まぁ…仕方ないのですが、そちらにかなうわけもない…。ですがドラゴンやシーサーペント、魔法、魔法の剣とファンタジー色は高まってます。

また今回は異分子であるユースチスがキーになるんですね。まぁ一番子供ですし、友情物語としても新メンバーは必要ですからね。(カスピアンや姉兄とはもう硬い絆でつながってますから。)それと…彼は子供達の代表でもあるのでしょう。成長と共にナルニアには入れなくなるのは、証明済み。これからの人物が読んでいる子供達の代表として必要で、次は君の番だよと言う意味合いもあるようです。そこは児童文学として夢の世界を繋ぐ大事な所ですね。

ただ…このユースチスの子役、旨すぎて…不快なんですよね。前半はかなり。やなやつ過ぎる。ジャイアンも映画ではそこ迄ならない(笑)しかも…お顔がかなり…意地悪そうで。まぁ、後半の仕込のためなんですが…大分不快でやり過ぎかなと。

今作はネズミの騎士君が続投でユースチスと組みます。サイモン・ペッグが声をあててますし、良いやつで彼の存在がユースの不快さを消してくれます(^^)

ストーリーはいきあたりばったりな気もしますし、カスピアンの目的は語られますが、イマイチしっくりこない。その辺りは脚本がイマイチなのかなと。活劇部分の演出は前作迄のものよりは上手くなってますが…。

勿論今回もアスランでますが…毎回段々出番が減ってく(笑)リーアム・ニーソンのギャラなんですかね…(笑)アスランと言う題名はつけて良かったのかなと思いますよ…。

ストーリーのモヤっと感はあるものの、子供達に見せる冒険活劇としては及第点だと思います。大事な部分は抑えてますし。ただ…あいつは、何だったんだろと疑問は残りますね。以下ネタバレに。
滝和也

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