このレビューはネタバレを含みます
安定のトム・ハンクス。
彼目当てで前知識殆どなく鑑賞しましたが、こんなにも面白いストーリーだとは!
物語がほとんど一つの空港の中だけで展開して行くのが愉快。
主人公ビクターの好漢ぶりと、それでいて素性が知れないミステリアスさも大きな魅力。
ビクターは父親を亡くしてしまったし、アメリアはビクターと一緒になることは出来なかった(本編後にまた出会えると思いたい!)し、グプタは国に返されてしまったりしたけれど、その《完全な御都合主義でないところ》がこの作品の最大の魅力だとわたしは思います。
フィクション作品である以上、多かれ少なかれ「いや、その展開はうますぎるだろ!」という面はどの作品にでもあるのですが、本作は理想もリアルのバランスが取れていて感情移入しやすく、もしかしたらこういうこともあるかもしれない…とまで思わされ、大いに楽しめました。
理屈やルールに則ってしか行動できないディクソンとの対比がまた面白いですね。
前任で彼の上司にあたる方の「時には規則より人間を優先すべき」といったセリフが印象的。
スピルバーグ監督とトムハンクスの相性の良さを感じれた気がします。
快作でした!