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飾窓の女のpikaのレビュー・感想・評価

飾窓の女(1944年製作の映画)
5.0
ドドドドド級の大傑作!
面白すぎて禿げそう!
一秒足りとも無駄がなく一分足りとも隙のない昇天レベルの面白さ。
見ながら「ちょっとちょっと、天才過ぎやしませんか」と高鳴る鼓動は爆発寸前。
人間の焦燥感や猜疑心、背徳感や罪悪感というツボを絶妙な塩梅でガッシガシ刺激してくれて、先を読ませる意味深なカットにいちいち感情をグラグラに揺さぶられてクッッッソたまらん!!

序盤から何気ないショットや日常を描写する丁寧なシークエンスが主人公の心根というか人となりを表現してくれるもんだから、一切俯瞰にさせてくれずグイグイ引き込んでくるもんで「あぁ、そんなことしたらダメよ」とか「ほらそんなことになる!」とか思わず声を出しながら手に汗握って楽しんじゃう。

観客の予測すら手玉に取って、虚構のドラマ展開に妙なリアリズム漂う説得力を持って迎える最高のラスト。
証拠があり過ぎて犯人が捕まらなかったって言う「三億円事件」じゃないけど、伏線めいたカットがあり過ぎて脳ミソフル回転で作品にのめり込んだ、それこそがラングの意図だったというような、そんな超最高のラストに泣いた。ツボ過ぎて嬉しさのあまり泣いた。クソ面白い。
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