池田敏春ってやっぱり凄い作家なのだと今頃になって気付く。
『天使のはらわた 赤い淫画』『人魚伝説』と、これまでに観たのはいずれも大傑作であるが、この『死霊の罠』も言わずもがな。
ジョン・カーペンターとゴブリンを足して2で割ったような音楽。
トビー・フーパー的な「装置」の美学。
クローネンバーグ的なサイキックホラー+グチャドロのモンスター。
とにかくホラー映画の意匠の歴史的な厚みがそのまま表現されているのがこの『死霊の罠』。
映像に従事する人間が遭遇する恐怖という点は、以降のJホラーの流れでもある。