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ラ・ピラートのricoのレビュー・感想・評価

ラ・ピラート(1984年製作の映画)
4.0
まるでゲームのように追う人が入れ替わり立ち替わりするので、そこを見るだけでも面白い。
アルマから渡された鍵は人物を一周してアルマの元に戻ったり、違う鍵は扉にぶらさがったまま。全ての扉は常に開かれており、それは全てを受け入れ愛するアルマ自身のよう。でも心を読める子供はアルマに「何故人を愛せないのか」と説く。全てを愛するっていうのは誰も愛してないのと同意なのかも知れない。まあでもそんな風にも見えないくらい、入れ替わり立ち代り激情的に彼らは愛をさけぶのだけど。
至る所に貼られた鏡。鏡にうつるアルマを取り合う2人の男女は「2人の立場は入れ替わってもおかしくないのだ」と話す。女2人と男2人に追いかけられるミューズのジェーン・バーキンの中性的なルックスも出来すぎている。
そんなゲームの茶番を最後に動かすのは心が読める女の子だ。彼女はアルマをうつしはしない。でもどうするべきか常に理解して主導していく。彼女も全員を受け入れていた。
こういった映画をきちんと理解して見る能力がないので、誰かがまとめて書いてるのを読みたい。
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