グリーンツー

コロンブス 永遠の海のグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

コロンブス 永遠の海(2007年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

この映画、監督は何と101歳らしい。そういう意味でもすごい映画。

一応、とある夫婦の物語なんだけど殆どドキュメンタリー。

コロンブスはジェノバ生まれでイタリア人、というのが「通説」だけど実はどうなのか…という疑問など、歴史好きにはたまらない内容。

日本史で盛り上がるのは「幕末」や「戦国時代」。西洋史なら「大航海時代」。

確かにその時代に活躍した国はスペイン、オランダ、ポルトガルといったところ。イタリア人が「新大陸」を目指したというのは少し不自然かなとも思う。

「大航海時代」に活躍した国々の「最先端」、「ロマン」といったものをを追い求める姿勢、未知のものを積極的に理解しよう、受け入れようとする「勇気」は、今でも受け継がれている。「トータルフットボール」を編み出したのはオランダだし、FCバルセロナやスペイン代表もその影響をすごく受けている。「トータルフットボール」は本来、ブラジルの圧倒的な個人能力に「勇気」で対抗する戦術だし。そして「機能美」に対する拘りがないと上手くいかない戦術だからね。そしてスペイン、オランダ、ポルトガルの「花形」のポジションはウィング。ドリブラーが主役というのも興味深い。「サイドから攻撃を仕掛けるのが効率的」とか「ボールをこねるのが好き」というメンタリティが根底にあるからだと思う。
「カテナチオ」のようなリスク回避第一の姿勢とは明らかに違う。

だからこそこの国々及び南米のサッカーは、世界中の人の「憧れ」になるんだと思うし、「大航海時代」の主役にもなれたんだと思う。

日本史もいいけど、たまには世界史も面白い。

最近のサッカー観てると、本当に「大航海時代」の気分になる。