鷲尾翼

ウォーリーの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

ウォーリー(2008年製作の映画)
4.5
【まとめシネマ】#269

【まとめ】
* ロボットだけなのに感動!
* 「感情」「表情」が最高!
* シンプル面白い、いやスゴイ

ほとんどロボットだけの世界観なのに感動!
本作は700年の間誰もいない地球でゴミを圧縮して積み上げているウォーリーの物語。言葉もないまま物語が進んでいく。そして、本作から22分後に謎のロボット・イヴが登場、39分後に人間が出てくる。

人間がサブキャラとして扱われるほど、言葉を発しないロボットがメインな作品だが、感情を持つロボットだからこそのピュアな仕草やピクサー特有の無機物のユニークな表現に感動!

「感情」「表情」が最高!
ロボットにとって無縁な「感情」「表情」、本作のヒロイン的存在のイヴも前半は無愛想に目的を果たすのだが、後半にはウォーリーに対しての女々しい感情表現や仕草がある。そして、ラストのウォーリーの姿で今までの「ロボットの感情・表情」という疑問が一気に分かるのがスゴイ!

また本作は2010年に公開されているのだが、本作がロボットの歴史の分岐点だと思う。
それまではロボットは作業を効率化させる産業用の役割が多く、本作でもそんなシーンが多い。しかし、近年は音声AIにも喜怒哀楽の表現が普及し、「ペットロボット」として感情や仕草で癒しを与える存在になっている。

ピクサーの始まりが飛び跳ねる電気スタンドで「PIXAR」の「I」でお馴染みの「ルクソーJr」と言われている。同じ無機物で言葉を発しないアニメとして、本作はかなり見応えがある。

本作のストーリーはシンプルな展開で面白いが、その裏側にはピクサーならではの遊び心や実験的な試みが詰まった凄みがある大好きな作品!!
鷲尾翼

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