<概説>
人々を凶暴化させる奇病が世界中で流行した。たった一人町に残された男は、孤独と格闘しながら特効薬の開発を急ぐ。
<感想>
結局のところ病の正体ってなんだったのでしょう。
脳疾患のようでもありますし、けれど精神疾患のようでもある。脳疾患とするには不可解な点もありますし、精神疾患とするにはあまりに効果が直接的。
あえて説明をつけるのであれば、感情の抑制を効かなくさせる病なのかも。まあそれにしたって諸々不可解ですけれど。
なにより驚くべきはある程度人語を介する知能が残っている点です。人語を理解し、状況判断し、自律的に攻撃する。非感染者からすると脅威ですが、感染者をもしコントロールできたなら?
生物兵器として恐ろしいまでに有用ではないでしょうか。
もしかするとこれは米国の生物兵器開発が暴走した結果なのかも。特効薬は既に開発されていたが、なんらかの事故により病原体が漏洩。研究施設は壊滅し、近隣が収集不能になったことで政府も援助を断念。結果偶然ネビル博士に世界の命運がかかった…
あくまで妄想ですけれど、だとしたら面白いですね。