恭介

テイク・シェルターの恭介のレビュー・感想・評価

テイク・シェルター(2011年製作の映画)
3.3
ジェフ・ニコルズ&マイケル・シャノンコンビの連続鑑賞

この前に観たミッドナイト・スペシャルもそうだが、ジェフ・ニコルズの手腕が炸裂。あ、間違ってもジャケットのイメージからディザスタームービーと思わないように(笑)

ゆるーく、丁寧にゆっくりと運ぶ語り口は正直、何度か挫折しそうになった(笑)
しかし、芸達者なシャノンとジェシカの演技力と読めそうで読めない展開に、見入ってしまう。

夢に見る未曾有の嵐は本当にくるのか?
それともマイケルの妄想なのか?
このプロットだけで引っ張り続けるジェフのオリジナル脚本と演出は素直に感服。

マイケルの母親が精神を患っている設定も
観るものの疑心暗鬼をかき立てる一因。
そうした細やかな設定が、この話はノアの箱舟的な物語なのか?それともマイケルと家族の再生への物語なのか?

頭の中で常にこの2つのストーリーが平行して走り、それを繋ぐメタファーとして
タイトルにもあるシェルターが非常に重要な存在感を発揮している。

だからもうオチが気になって気になって(笑)完全にジェフの術中にハマっている自分に気がつく。

で!我慢の果てにようやく辿り着いたオチ。

・・・・・やりやがったな(笑)
ネタバレになるので言えないが・・・

正直、アレ最後、必要かなぁ〜?ってのが率直な感想(笑)

観る人によれば、マイケルが救われたと納得するかもだけど、その前のオチでもマイケルと家族は1つの道を見出したはず。それで終わっていても、観る人によれば納得してたはず。

そう、この映画
二段階のオチがある(笑)
しかも、二段階目のオチも妄想の可能性もゼロじゃないところが、ジェフ・ニコルズらしい。

まぁなんだかんだ言っても観て損はない映画。だが、充分に睡眠を取った後に観る事をオススメします。
恭介

恭介