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ゾンビ/米国劇場公開版のtetsuのレビュー・感想・評価

ゾンビ/米国劇場公開版(1978年製作の映画)
4.5
注:このレビューでは、米国劇場公開版について書かせていただいています!

数多くの人々に影響を与えた映画「ゾンビ」。
その監督、ジョージ・A・ロメロさんが去る7月16日に亡くなった。
今回はその追悼上映として、「ゾンビ」3バージョンを上映している映画館があったので、映画好きとして劇場で観ておきたいと思い、鑑賞!

ゾンビがはびこる世界。
テレビ局で働くカップルとSWAT隊員のコンビの4人は、都市からの脱出を目指してヘリコプターに乗り込む。
なんとか、ショッピングモールにたどり着いた一行は、大量の食料や生活必需品を補給するが、その内部は大量のゾンビによって支配されていた...。

平成生まれの僕としては、「スーパー8」、「桐島、部活やめるってよ」などの作品で多くの映画製作者から「ゾンビ」がリスペクトされているのは知っていましたが、改めて観てみると、数年前の作品でありながら、現代っ子の僕が観ても色褪せない良さがありました!

もともと三部作とは聞いていたのですが、邦題のタイトルが違うので、別の設定かな~と思っていたら、思いっきり続編で(笑)、1作目を観ておいたら良かった...、と思ったものの、物語はしっかりと完結しているので、ゾンビがいるという設定さえ理解していれば、1作目は別に観ていなくても楽しめるように作られていました!

また、鑑賞前は、ホラーと思って身構えていたのですが、予想以上にサバイバルアクション風だったのも良かったです!
作品の大半がショッピングモールで進められるため、ワクワク感が強く、子供の頃、大きな広場で鬼ごっこをしたときのことを思い出しました!笑笑

そして、もうひとつ、コメディ要素もこの作品の魅力でした!!
"ゾンビ"というと、怖そうなイメージを持っていたのですが、それを払拭するように軽快な音楽が流れていたり、少し間が抜けている存在として描かれていて、近年に作られた僕の好きなゾンビ映画「ウォーム・ボディーズ」もこの作品が原点だったんだということを実感しました!

「ゾンビ」という、死んだ人間を描く一方で、逆接的に「生きる」という強いメッセージを与えてくれたこの作品。

娯楽作のように見えて、「明日を生きる勇気」をくれる力強い作品でした!

監督亡き後になってしまいましたが、この作品に出会えて良かったです。

ジョージ・A・ロメロさんにご冥福をお祈りします。
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