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野人の勇のoekojuのレビュー・感想・評価

野人の勇(1920年製作の映画)
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子供には慕われ大人には厄介がられるフーテンのビムは無賃乗車で車掌に痛めつけられていたホーボーの少年ビルと出会う。
これはふたりの友情の物語。
ビルの向こう見ずな勇気。
ビムの勇気ある思いやり。
さしたる理屈はない、ふたりはこうなんだ。

1つの事件の波紋が人々に反響し多方に転がっていく。
ビム、ビル、先生、出納係、保安員、クラスメイト、委員会、医者夫婦、強盗、謎の男とこども、金持ち。
誰もが自分の匂いを発している。

誤解、偏見、狡知、小賢しさ、集団心理。
惑わず己を突き通す単純明快な純粋さ。

メモ
・これだけ登場させてキッチリ50分でかたがつく、恐ろしいテンポとストーリーテリング能力
・「法に物を言わせてやる」
・受難節寄付金1コインのみ、からのリンチ騒ぎ
・「子どもには慕われ」って「豚とも住めねえ」って言われてるんですけど…
・袋叩きの図がまんまマンガのけむりにボカボカ擬音がついてるやつ
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