2019/01/04 Blu-ray
気合いを入れて臨まなければ、途中で断念するだろうハードルの高い作品。
体調を整え、一日1話ペースで無理なく観る事が本来は望ましいが、夢中になって一気観してしまった。
リヴ・ウルマンの演技は『叫びとささやき』で初めて観た時から凄いと思っていたが、今作は彼女の為に書いたような脚本だ。
1エピソードにつき、殆どがワンカットの長回しのシーンでとにかく台詞の量が半端ない。
『秋のソナタ』を彷彿とする、それ以上に濃厚で明け透けな夫婦2人の会話劇に愕然とさせられる。
又、実在する夫婦のドキュメンタリーかと錯覚してしまうほど、リアリティに溢れている。
ベルイマンは舞台が出身だけあり、簡素な舞台セットで演劇を観ているようでもあった。
第1部『無邪気さとパニック』
第2部『じゅうたんの下を掃除する
方法』
第3部『ポーラ』
第4部 『涙の谷』
第5部『無知な者たち』
第6部『夜中のサマーハウスで』
【あらすじ】
仲の良い夫婦と思われていた心理学者のユーハンと弁護士のマリアンは、離婚せざるを得なくなった。ユーハンにポーラという愛人が出来たためである。マリアンとの結婚生活は気詰まりだったのだ。
七年後、ポーラとの生活を続けているユーハンと、ヘンリックという男と再婚したマリアンは、互いの相手が留守の夜に再会を楽しむ。他人になってしまった今のほうが素直に愛情を確かめあえるという奇妙な事実を認める。本来なら結婚20年の夜に。