ある結婚の風景の作品情報・感想・評価 - 2ページ目

ある結婚の風景1974年製作の映画)

SCENER UR ETT AKTENSKAP

上映日:1981年03月07日

製作国:

上映時間:293分

ジャンル:

3.9

「ある結婚の風景」に投稿された感想・評価

タニー

タニーの感想・評価

4.0
これ、テレビドラマだったんだ!
凄いなぁ。
今の日本で放送したら、ますます熟年離婚率がアップ・未婚率もアップしそう。

始めはかったるいなぁって思いながら観てたけど、一気に5時間最後まで観れた。

ちょっと日本人にはないぶっちゃけ過ぎな会話だったけど、なんとなぁ〜く気持ちはわかる。

30年も40年もそれ以上続いてる夫婦って謎だったけど、『愛』なんて『まぼろし〜』って割り切ってるんだろうなぁ、きっと。
あんまり考えて求めてしまうと離婚みたいな。
マリアンのお父さんが亡くなった後、お母さんの「別に寂しくない」って言葉が印象的。

新婚さんが観ると、夢も希望もなくなるお話。
Qちゃん

Qちゃんの感想・評価

3.8
多数の名作を生み出した巨匠イングマール・ベルイマン監督の作品の中で、これが私の初めて観た作品という…。正直、彼の最後の作品「サラバンド」を観たいがために観ました。「サラバンド」は本作の続編らしい。

本作はドラマ仕立てに分けられていて、全6回。全部で6時間近くあったんだが、続きが気になりすぎて、あっという間に全部観た。一見幸せそうにみえた夫婦が、夫の浮気告白を皮切りに、愛の形や自分たち、また人生の在り方に至るまで傷つきながら学び悟っていく様子を丁寧に描いている。「愛とはなにか」は何度も繰り返される主題であり、夫婦のあり方、愛と性の関係、結婚ひいては人生に求めるものが何かなど、結婚に関わる多くの抽象的な疑問が、このひと組の夫婦の姿から改めて問われ、同時に彼らを通して一つの解答群が提示されている。

目新しいことが起こるわけではなく、撮影手法も至ってシンプル。本当に、一組の夫婦、そして彼・彼女それぞれの様子を淡々と撮っているのだが、とにかくベルイマン本人による脚本がすごい。驚くほど双方の気持ちや心の動き、想いが分かるのだが、その一方で、次の一言さえ、何を言うのかが見当もつかない。しかし、言われてみると、それを発した人物の想いの流れが、論理的なまでに明快に理解でき、ものすごく納得する。女側でも男側でも、それを一切台詞の無駄なく完璧に書ききっているところが本当に凄すぎる。すれ違う男心と女心、揺らぎやすく微妙な心情の在りようを、しかも双方分、よく表しきったもんだ。

ただもちろん、理解はできるが、それを人間として受け入れられるかは別だ。旦那側の想いは、後半特に反感を覚える。それは私が強い女性側の立場にいるからというのもあるのかもしれないが、自業自得で結果的に生み出した自分の境遇に自虐的に酔い、自己を省みず他人を責め、悲劇性を漂わせて哀れっぽくなっている旦那の姿には、正直同情も共感もできない。

この映画は、ある意味これまで私が観た、結婚を描いたどんな映画よりも現実に腰を落ち着けて冷静に結婚を見つめている映画だと思うが、同時に、実際の多くの夫婦は、ここまで結婚について深く難しく考えず、より気楽に問題を流して生活してるだろうなと思った。でないとやってられん。と、鑑賞当時未婚だった私は思ってた。実際そうでしょ。
これを見て何かを学ぼうと少し期待していたが、特に学ぶものもなかったし、前半はとにかく寝っぱなしで、それでも評価が高いから何かあるはず!という期待から最後まで鑑賞。

途中から愛人騒動になるあたりからは面白かったのだが、それでも、ユラ〜〜ユラ〜〜とする夫婦の関係。

アッサリ別れたらいいのだが、そこは愛し合った者同士だから分かるアレやコレやの未練だったりで別れられない。

この映画が最近ではなく、かなり前に作られたのだから、やっぱり外国はすごいなと思う。

そうそう、学ぶものはあった。
やっぱり女性も一人で食っていけるだけの力は必要だな!ってこと。
Koh

Kohの感想・評価

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みっともない…人間
ズギャビンツェフはこの映画に対応させる意図で、LOVELESS を撮ったらしい
良くも悪くも現代演劇のような映画。

人間の生活ってつくづく馬鹿馬鹿しいなと思う夫婦の模様を長々と描く作品で、元々テレビ放映されていたものということもあって叫びとささやきやファニーとアレクサンドルのように優美な映像が無いから物足りなさは勿論あるけど、リヴ・ウルマンとエルランド・ヨセフソンの演技を長回しでひたすら映し続けるカットが多かった点はベルイマンらしく、ほとんど演技力だけで魅せる夫婦役の名優二人の演技もまた見事だった。

でも数本のドラマを一つに纏めたものということで、一気に見るのには向いてないようにも思えた。
世界的巨匠イングリッド・ベルイマン監督のテレビシリーズでの作品です。
ある幸せに見える夫婦の物語ですが、内情はお互いの本音を圧し殺して生活しておりました。(無論、夫婦とはそういうものだと個人的には思いますが…)
本作では夫婦間でそれを言ってはお仕舞いだよという本音が炸裂してる部分が興味深いですね。普通の夫婦では言わないだろうという本音を実際に口に出すのですから目が離せません。私なら後の妻の怒りを想像すると怖くて言えませんが(笑)
とにかく実際の夫婦生活からも違和感のないストーリー展開でした。しかし…、ラスト近くの離婚しても逢ってる二人には多少なりとも釈然としないものがあり減点材料でしたね。
ベルイマン監督の「愛憎」の研究を堪能しました。この洞察力はさすがとしか言いようがない。役者もすげ〜〜
otom

otomの感想・評価

5.0
作中の終盤に至っても尚、互いを理解しきれていないのに離れられないと云うこの微妙な距離感。一般的には腐れ縁とでも言うのだろうけれども、この人達のそもそもの始めから終わりまで何故くっ付いているのか首をかしげたくなる。ものの、そこには人知を超えた何ものかがある訳で、「人生には確かなものはなく、ただ運命を受け入れるしかない」とな。傑作。
ZAC

ZACの感想・評価

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長い、けどあまり長さを感じない

それにしても情緒不安定すぎる、結婚ってどこもこんな感じなのかな
もなみ

もなみの感想・評価

4.0
短いバージョンのだったけど、内容が濃くて 観終わるのに2日かかった。

最初の2つのシーン以外は ほぼ夫婦だけの会話劇で、人生に関する至言の連続。
胸に刺さった。

片方が良いこと言ってるのに 相手が寝ていたり アクビしてたり、お互いに すれ違っているシーンは、夫婦あるあるだろう。

理屈っぽい話題が相手には受け入れられずに感情論にすりかわったり、一般論を言ってみたとしても、説教じみていると反発されたり。

夫婦の会話は大切だと言うけど、ほんと、難しすぎる。

言いたいことは山ほどあるけど 大事な人と、ただ一緒にいる時間を大切にせねば、と強く思った。

リヴ・ウルマンの演技最高。

蛇足だが、70年代のスウェーデンが舞台だけど、食事や住宅や景色も、じっと見入ってしまった。

主人公達が老い、乗ってる車が 車種もファミリー向けのワゴンでなくなり、しかも ぼろぼろになっているのもリアリティーがあった。

当時 世界的にウーマンリブの運動があったり、スウェーデンをとってみれば 高福祉政策やそれに付随した税金の高さ、女性が職業を持って自立していることなど、社会制度がいろいろ取りあげられ、離婚率の高いことすらも 先進国の証のように持ち上げられていたけれど、やっぱり離婚すると経済的にきつくなるのも、はっきり描かれていた。

夫が、老いや人生に関してペシミスティックで不器用で、最初の ほころびのきっかけの浮気も、夫の側に、家族を背負う義務や社会生活に対する逃げがあったように見えたけど、あるがままの感情を大事にしている感じはあった。

妻は職業柄 淡々と業務を遂行するのが得意で やや勘の鈍いところがあり、それが生きる姿勢としては、強みになっていたように思う。
子供の頃から自分を殺して人の顔色をうかがいながら優等生を演じてきたけれど、せっかくの元夫婦の再会の時に あけすけな会話をして 元夫にゲンナリされたり、良い奥さんだったけれど、何かちぐはぐ。自分でも気付かない不安があって、夜 うなされてしまったりもする。

こんな作り込まれた人物造形も とても興味深かった。