ぷぅちん

素晴らしき哉、人生!のぷぅちんのレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
3.5
タイトルから分かる通り、内容はどストレートな人生賛歌です。

びっくりしたのは、想像した内容と全然違ったこと。
自殺を実行しようとした主人公に、翼の無い見習い天使が現れて、その後に生きる事の素晴らしさを見出すのが主な内容だと思ったら、映画の8割くらいは主人公ジョージの生い立ちを描いていて、天使が出てくるのは終盤だけでした。

度重なる不幸で、夢や進学を諦め、損な役回りばかりしているジョージには同情せざるを得ませんね。ジョージが実直で明るい性格なのが、余計に不幸っぷりを際立たせます。

それが映画終盤で大逆転を迎える訳ですが、正直終盤の展開はあまり好きではないかも。

前半に描かれたジョージの半生はいわば”前フリ”ですが、ここがすごく丹念に描かれていたのにも関わらず、それに対する”本題”の描かれ方があっさりしてるなと思ったし、ラストの展開は急すぎるというか、取ってつけたようなハッピーエンドに感じてしまいましたね。
ああいう形で”ジョージの人生が報われた”という事にするのはちょっと納得行かないかなぁ…。

でも、70年も前に製作された作品であるにも関わらず、今でも支持されているだけあって面白かったです。
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