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素晴らしき哉、人生!のりのレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
3.4
人は支えあって生きているという。そこで考えられているのは「/」と「\」。つまり、1対1の関係。だが、それは間違っているとこの映画は教えてくれる。人間社会にはもっと大規模な構造がある。完成されたトランプキャッスルを考えるといい。個人は1枚のトランプ。それが互いに支え合い、関連し、関係することで城として成り立つ。だから、1人でも欠けてはならない。たとえば、魔法か何かで誰か一人の存在自体消え去るとする。大きな空白が生じ、瞬く間に城は崩壊する。
人生は君だけのものではない。親や友人、恋人、関わる人全てのものだ。個人なんて言葉があるがそれは間違いだ。僕らは個(主体性をもつという意味での)であるが個(分割した最小単位,原子)ではない。幾千もの関係性の網が幾千もの人にかかっている。自分の一挙手一投足が網を揺らし、影響を与える。だから、孤独なんて感じずに、主体的に人生を生きろ!!
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