もしも自分の存在が無くなってしまったら、世界に変化はあるのだろうか。
夢を諦め父の住宅ローン会社を引き継いだ青年ジョージが窮地に陥り、絶望の末自殺を試みた時、「もしもこの世に生まれてこなかったら」という架空の世界に連れていかれる物語。
タイトルの通り、ただ生きていていいのだとなんとなく明るい気持ちにさせてくれる作品だった。
謎のカットや演出があったり、天使の出てくるパートの辺りに違和感があったり、少し気になる点はあるもののエンディングの心の暖まり様に変わりはない。
才気に溢れながら思うようにいかず、苦悩に満ちた人生を描いたと感じたジョージの感情に十分共感することができた。
普段カラーでない時代の作品を観ることは少ないけれど、鑑賞中は全く気にならなかったことも発見だった。案外色がついて観えるのね。
明日を歩む力をくれる名作だった。