こたつむり

エイリアンVS. プレデターのこたつむりのレビュー・感想・評価

エイリアンVS. プレデター(2004年製作の映画)
3.0
♪ Hey, Hey Give me your body
  no, no それだけでいい
  ホンネ押し殺して 夜が明けるまで

ドシュッ!「ぐっ。こ、このままでは…」
「さあ、とどめだ!くらえッ!」
バーン!「な、なにぃ…!?こ、これはッ!」
「フッ」
「お、おまえは!!!」

…という感じの作品でした。
え。意味が分からない?
いいんです、それで。技名を叫んで殴れば吹き飛ぶくらいの感覚で臨めばいいんです。複雑なことを考えたら負けなんです。

何しろ、本作で大切なのは“対決”。
仮面ライダーとアントニオ猪木のどっちが強いのか。ウルトラマンとガンダムなら?ドラえもんとアンパンマンなら?そんな誰もが妄想する“対決”のうち、ひとつを現実にする…それだけで十分なのです。

だから人間ドラマも不要。
主人公たちがどんな人生を送ってきたのか…そんな詳細はいりません。勿論、プレデターやエイリアンも同様です。奴らが何者なのか…そんなバックグラウンドだって説明する必要はありません。

ひたすらにバトル。潔くバトル。
それが大事なんです。投げ出さない事や、逃げ出さない事や、信じ抜く事よりも大事なんです。血を吐くまで続くマラソンと言われても、インフレ極まる無限宇宙が見えても、大事なんです。

だから観客も同じ姿勢が重要。
脳みそを動かしたらいけません。脊髄反射だけで鑑賞するんです。感想を問われても「ガッでバシュッでザンッがエキサイティング!」とでも言っておけばいいんです。

きっと監督さんが求めるのはそんな感じ。
仕上げたのはポール・W・S・アンダーソン監督ですが、いつでも“割り切り”を重要視するアクション映画ばかり。本作だって同じです。本当に清々しいんです。

まあ、そんなわけで。
「内容なんて無いよう」というダジャレを言っても赦される作品。まかり間違っても「プレデターが着ぐるみっぽいよなあ」なんて口にしたらダメです。脳みそを使っている証左になりますからね。
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