まさやん

お葬式のまさやんのレビュー・感想・評価

お葬式(1984年製作の映画)
4.2
『タンポポ』に続き、伊丹十三映画鑑賞2作目。もうすっかり、伊丹映画の虜になってしまったみたいです。

タンポポをTUTAYAに返しに行って、思わず本作を借りてきてしまっているんですもの…

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お葬式って、遺族のためにあるものだよなぁ。ホントに必要なのかなぁ。ってつくづく思っていたのですが、

確かに遺族のためであっても、それをする意味は大きいなと、伊丹先生のおかげでとてもポジティブに受け止められるようになったような気がします。

死んだ爺ちゃんの葬儀を通して、生者たちのまさに"生き生きとした"姿を、丁寧に丹念に映像にまとめ、この素晴らしい作品が出来上がっておりました。

途中から、お葬式のために集まった人々であることを忘れてしまうほど、登場する一人一人の物語は無限大で、生きるということの楽しさがひしひしと伝わってきます。


葬式マナーをビデオ教材で学ぶ喪主、方角を気にする弟、儀式の挨拶に戸惑う親族、数珠の金額、子供たちの無邪気さ、形だけの釘打ち、etc...

映り込む全てがリアルで、愛情深くて、心地よくて。

これぞ心の栄養剤というようなほっこりした作品にお腹いっぱいです。

伊丹十三、最高です。
他にも見てみようと思います。
まさやん

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