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都会のアリスのsonozyのレビュー・感想・評価

都会のアリス(1973年製作の映画)
4.5
1973年ヴィム・ヴェンダース監督作。初期のロードムービー3部作と呼ばれる1作目。モノクロ。
(残り2作は、1975『まわり道』、1976『さすらい』)

ドイツ人ジャーナリストのフィリップ(リュディガー・フォグラー)は記事執筆のためポラロイドカメラを片手にアメリカを回っていたが、写真を撮るだけで何も書けないまま、金も無くなりドイツへの帰国を決める。

だが、空港に行ってみると、ストライキのためドイツ便は飛ばず、アムステルダム便であれば明日飛ぶとのこと。
そこでたまたま知り合うのが9歳の少女アリスとその母リザ。

流れで一緒の部屋に泊まることになるが、翌朝、リザは別れたい男と話をつけに行くため、アリスを置いて出て行ってしまう。
アムステルダムまでアリスと先に行って欲しい。明後日に現地で。という置き手紙を残して。

二人は予定の日に空港で待つが、リザの姿はない。
仕方なく、アリスを預けるべく、おばあちゃん(リザの母)の家を探す2人旅へ向かう。。。

まずは、アリス(イェラ・ロットレンダー)の可愛さ。この作品以降は活躍していないようなのでお宝です。
フィリップ役のリュディガー・フォグラー(他2作にも出演)の脱力感と哲学的を併せ持ったような不思議なキャラ。
この2人がルノー4/カトルに乗って、互いの悪口を言い合ったり、駐車場で体操したり、スピード写真撮ったり、徐々に程よい関係に変化していくのがいい。
この3部作や『パリ、テキサス』も撮っている撮影監督ロビー・ミューラーのざらっとした質感の映像や、哀愁感漂う音楽もいい。

ほっこり感と哀愁とこの先それぞれどうなるんだろうね的な余韻を残しつつのラストも絶妙。
また好きな作品が増えました。