kazu1961

モロッコのkazu1961のレビュー・感想・評価

モロッコ(1930年製作の映画)
4.0
▪️JPTitle :「モロッコ」
ORTitle:「Morocco」
▪️First Release Year : 1930
▪️JP Release Date : 1931/02/25
▪️Production Country : アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-064 再鑑賞
🕰Running Time : 92分
▪️Director : ジョセフ・フォン・スタンバーグ
▪️Writer : ジュールス・ファースマン
▪️MusicD : カール・ハヨス
▪️Cast : マレーネ・ディートリヒ、ゲイリー・クーパー、アドルフ・マンジュウ、フランシス・マクドナルド
▪️Review
白い砂にハイヒールを脱ぎ捨て素足のアップ、裸足で砂漠へと踏み出すマレーネ・ディートリヒ。映画史上に残る最高のラストシーンです。直球の恋愛、愛の深さを描いた90年たった今観ても色褪せない名作です。
とにかくマレーネ・ディートリヒの存在感に圧倒されされます(29歳同年代のゲイリー・クーパーが霞んで見えます)。エキゾチックな作風の中で他を圧倒する、細い眉に象徴される個性的かつ退廃的な美しさ、「100万ドルの脚線美」と称えられた脚線美、加えてセクシーな歌声など異質の美を感じさせるマレーネ・ディートリヒの魅力が存分に描かれた作品です。ユダヤ人監督スタンバーグとのコンビで黄金時代を築きました。
さらにスタンバーグ監督のカメラは当時まだ演技のぎこちないクーパーの二枚目ぶりも強調しています。とくに、おでこに指先を当てて挨拶するポーズは有名でした。作品を観てるとマネしてしまいます。
後の恋愛映画にも大きな影響を及ぼしました。鏡に口紅で書く愛の言葉。砂漠の上でハイヒールを脱ぎ捨て、愛する男の元へ走る女。ロマンチックな数々の場面が本作にはあります。

さらに日本では、初めて日本語字幕が付されたトーキー作品としても知られています。日本語字幕が付されたことで、本作の上映に関しては、弁士が不要となってしまい、配給元のパラマウント映画に抗議が行われたんですね。(参考:Wikipedia)

物語は。。。
外人部隊のトム・ブラウンは、モロッコで酒場の歌手アミー・ジョリーと恋に落ちます。彼には副官夫人の情人がありましたが、彼女は嫉妬し、トムの命を狙わせて失敗。この騒ぎでトムは営倉入りとなりますが、夫人の名誉のため真実は洩らしませんでした。感謝した副官の好意で軍法会議は免れたものの、サハラの前線に送られるトム。アミーは孤独に、船で一緒だったフランスの富豪ベシス氏の求婚を一旦は承諾しますが、宴席にトム重傷の報が届くとたまらず彼のもとへ駆けつけるようとしますが。。。

▪️Overview (映画. comより)
ドイツに赴いて「嘆きの天使」を作ったジョセフ・フォン・スタンバーグが滞欧1ヵ年の後、再び帰米して監督にあたった映画。ベノ・ヴィグニー原作の舞台劇「エーミー・ジョリイ」より「女の一生」「非常線(1928)」「紐育の波止場」のジュールス・ファースマンが改作脚色し「煩悩」「彼の捕えし女」のリー・ガームスが撮影した。主なる出演者は「嘆きの天使」のマルレーネ・デートリッヒ、「掠奪者」「テキサス無宿」のゲイリー・クーパー「虎御前」「コンサート」のアドルフ・マンジュウ、「快走王」「危険なる楽園」のフランシス・マクドナルド「鉄仮面」「グリーン家の惨劇」のウルリッヒ・ハウプト、ジュリエット・コンプトン、アルバート・コンティ、イヴ・サザーン等で、パ社は本誌の田村幸彦氏をニューヨークに招きその翻訳になる邦文字幕を最初の試みとしてこの映画に挿入している。
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