ひでG

モロッコのひでGのレビュー・感想・評価

モロッコ(1930年製作の映画)
3.8
お休みだから、じっくり名作シリーズ④

このシリーズのトリは、何と90年前の作品。

ジョセフ・フォン・スタンパーク監督
ゲーリー・クーパー
マレーネ・ディートリッヒ主演!

って、このネームだけで、もう「歴史」ですよね。

でも、じっくり名作シリーズの過去3作に比べると、本作の作品的影響力はあまり大きくない。

作品そのものの「歴史的」価値や位置付けは軽い気がする。

でも、逆に言えば、その軽さ、が本作の魅力

「タクシードライバー」や「市民ケーン」と違って、肩肘張らずに、まるで現代の恋愛映画観るみたいに楽しめる。

言っとくけど、90年前だよ?!

場所は遥かに遠きモロッコ。
男は明日の命も知れぬ外人部隊。
女は辺境の地に流れ着いた歌手。

でも、やってることは、今のティーンの恋愛ごっこ映画のように、
「好きなんだけど、素直になれない」て、こと。

まあ、こっちはかなり厳しい状況だけどね、

でも、全然切羽詰まってないし、暗くない!

2人の橋渡しをすることになる、紳士の紳士たる強がりも、どこか滑稽&明るい。

だから、ラストの彼女の選択が、突き抜けた、さわやかな感覚を与える。

この古典を観るにつけ、映画って、終わらせ方がとても大事だなって、基本的なこと改めて思う。

それと、マレーネ・ディートリッヒ。

淀川長治さんが絶賛していた美人。
ガキの頃は全然分かんなかった。
観たのは、「情婦」の中年役。
ここでも、やや老け顔に写る瞬間もあるんだけど、、、

色っぽいね〜
艶ががあるね〜
そして、一瞬、茶目っ気みたいな表情見せるところなんか、いいね〜

これもおやじになったから、分かること。
おやじもなかなか楽しいぞ!😸
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