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インファナル・アフェアのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)
5.0
マフィアの組員ラウ(アンディ・ラウ)は、ボスであるサム(エリック・ツァン)の指示で香港警察に潜り込み、10年で内部調査課の課長に昇進。
ベストセラー作家メリー(サミー・チェン)との結婚も、内定していた。
一方、ラウと同じ警察学校に通っていたヤン(トニー・レオン)は、組織犯罪課のウォン警視(アンソニー・ウォン)の指示で、サム率いるマフィアに潜入。
今では麻薬取引を任されるまでになっていた。
しかしヤンは長年に渡る内通捜査で自分を見失い、精神科医リー(ケリー・チャン)のもとに通院。
いつしかヤンは、リーを愛し始めていた。ある夜、ヤンから大きな麻薬取引を行うとの情報を得たウォン警視は、水面下で調査を始めるが、同時に警察の動きがラウからサムに伝わり、検挙も取引も失敗に終わる。
双方にスパイがいることが明らかになった。ラウとヤンは、それぞれ裏切り者を探すよう命じられる。
やがて争いの中で、サムの手下にウォン警視が殺される。
サムの残忍さに嫌気がさしたラウは、サムを射殺。
そしてヤンは、ラウがマフィアのスパイであることに気づくが、やはりサムの手下にヤンも殺される。
残されたラウは、ヤンの分まで警官として生きていくことを決意するのだった。
警察とマフィアの潜入同士の熾烈な戦いを描いた「インファナル・アフェア」シリーズ第1作。
麻薬取引と捜査の中でそれぞれの役目を果たしながら仲間たちに怪しまれないようにどのように情報を流すか、相手を出し抜き先手を打つか、そしてどちらが先に潜入を消すかなど警察とマフィアの潜入者同士の壮絶な駆け引き、父親がマフィアの一員だったことから警察学校を退学させられてマフィアの仲間や警察から命を狙われながら潜入を続けるヤンとマフィアの潜入として警察に潜りながら警察での出世と真っ当な道を歩きたい良心と親分のサムへの仁義との間で揺れ動くラウの葛藤もリアルに生々しく描いていくアンディ・ラウとトニー・レオンの骨太なリアルな演技や素顔を明かせないヤンやラウとドクター・リーやマリーたち女性陣とのラブストーリーが、見応えがあり、単なる潜入捜査官ものを超えて己の道を模索して足掻く潜入捜査官の生きざまが渋い傑作サスペンス映画。
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