ハシオ

さようならCPのハシオのレビュー・感想・評価

さようならCP(1972年製作の映画)
3.5
『ゆきゆきて神軍』で有名な原一夫第一回監督作品。
当時20代の原監督による鮮烈なデビュー作ですね。

タイトルにある"CP"とは脳性麻痺の頭文字。
あるCP者団体「青い芝の会」の活動を通して観客の心に一石を投じる内容になっています。

そして、映画が撮られた1960年代後半~1970年代前半は全共闘に代表される政治の季節。(公開は1972年です)
それこそ、以前見た『三島由紀夫VS東大全共闘』とほぼ同じ時代に、障害者たちによる闘争も行われていたんだなぁと感慨深く拝見させて頂きました。

映画の中身なのですが、登場人物たちは脳性マヒを患った後遺症で言語障害などもあり、言葉はかなり聞き取りずらい。
正直メインである横田弘さん、横塚晃さんは7割くらい何喋ってるのか分からなかったです…。
ただ、明確な言葉は分からないですが、彼らのアティチュードというか…”主張”みたいなのは画面の中からかなり伝わってきます。

「私の周りに集まっている大勢の人々。あなた方は何を持って私が歩くことを禁じるのか」
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