あしからず

永遠の戦場のあしからずのレビュー・感想・評価

永遠の戦場(1936年製作の映画)
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初ハワード・ホークス。
いい戦争映画はしんどくなる。これもなかなかしんどい映画だった。
名撮影監督グレッグ・トーランドのカメラの臨場感が戦争を強調する。特に砲弾の雨の中を駆ける兵士たちのローアングル描写が奥行きを感じた。

この映画ではとことん戦争の無意味さと虚しさを実感するが、特に無意味さが際立っていたのは兵士たちが待機する塹壕の下からザクッ、ザクッと音が聞こえる場面。敵兵が爆弾を仕掛けようと地下の坑道を掘っている音だ。
音が鳴っている間は問題ない。止まった時が最後である。全員で音に集中するその緊張感。少しでも音が止まると息を止める。まるで時限爆弾である。爆弾の真上にいるのに交代までそこからは出れない。ヘルメットを尻に敷く兵士もいる。死が見えるのに逃げれないなんて馬鹿げているが、これが戦争なのだという事を突きつけられるシーンだった。

粗野な戦場に光輝くジューン・ラングの類まれな美しさだけがただただ癒し。黒いリボンのチョーカーがよく似合っていた。

あれは終末のラッパだったのかな。