さとり

リリイ・シュシュのすべてのさとりのネタバレレビュー・内容・結末

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

この映画を代表する音楽はリリィではなく、ドビュッシーかと、思わせるほどよく鳴っている。
まるで、ドビュッシーのあの音楽が出てくる中学生たちを慰めている。
または、あざ笑っているかのよう。。
が、しかし、やはりリリィの曲は中毒性があって引き込まれる。いつしかどっぺりハマってる。
「僕にとってリリィだけがリアル」


蒼井優がレストランで思いつめた顔で、しかしさらっと「デブになったらさー、仕事しないで済むかな」と聞いたあのシーン。もがき苦しんでいるシーン。あれは傑作。
岩井さんの作品は学生を1番リアルに描いているとこのシーンのみならず思います。援交のお金を泣きながら踏みちぎるとことか。援交がリアルというのではなくて、泣きながら踏みにじったりするところ。限界に達した彼女がする行動としてリアルだなぁ。と思います。

エンドロールでの夕焼けは無駄に綺麗で、あの彼らには勿体無いくらい。けど、あの夕焼けならば彼らは希望も掴み取ることができるのではと勝手に解釈しました。

もう一度あの世界に飛び込むのはキツイけど、「告白」といい、学生のうちに観れてよかったです。
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