yama

リリイ・シュシュのすべてのyamaのレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
3.4
いっちーの役、演技が新鮮で良かった。

いじめのシーンが見るに耐えんくらい酷い映像で胸が痛かった。
学校でも家庭でも生きづらくてそんな中でのリリィシュシュは自分の中で唯一綺麗な場所で現実とは少し離れた場所にあってその場所まで汚されてしまったことが、入ってこられたことが、綺麗だと思っていたあの会話が汚れていたことがすごく許せなかったんじゃないかと思いました。

この状況が嫌でもダメとわかっていても苦しくても従うしかなくて。何かを変える勇気もきっかけも気力もない。この気持ちがすごく共感できた。

誰かの上に立っていたくて、自分を楽にする為にいじめてたはずがどんどんエスカレートしてどんどん自分を苦しめるんだなぁと思った。心が綺麗過ぎたから誰かを傷つけることでしか自分を救えなかったのかなとも思いました。

自分も通ってきた子供時代なはずなのになんで大人になると分からなくなってしまうんだろうね。きっとイジメも他の事も根本的なことは今も昔も変わらないはずなのに、最近の子だからで済まされがちだと思う。

みんな痛みの中にいるんだ。
最後の言葉一つ一つがしみた。
綺麗な音楽に流れてくる映像はとても綺麗とは言えない映像で痛くて苦しくてでもこの作品は美しいと思った。

投稿者になづなって名前があってちょっと高まった笑
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