残飯

リリイ・シュシュのすべての残飯のレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
3.7
逃げることなんてできないそれくらい初めから全て失っていた 叫ぶことくらいしか思いつかない それは、エーテルなんだといったら、それは、エーテルなのだ。透明で、痛くて、それがちっぽけでないから思春期がある、見ている世界はあまりにも小さくて目眩がするほど近くにあるのだ。

何にもできない小さな世界観と幼さと、何でも出来てしまう温かさがあって、無力感と切り裂くばかりの叫びが混在しているような作品。

最初から最後まで鬱々とした逃げ出したくてしょうがないぬるさがあったし、詩のように進む映画だと思った。中学生の逃げられない温かさと閉塞感が上手に美しく映像となってると思った。

途中で体調が悪くなって、2日に分けて観たから、また忘れた頃に、全部通して観てみたいと思った、観てる途中はあんなに退屈で逃げ出したくなるような空の色に絶望したのに、また観たいと思うのは、おんなじ空の色を、みんな見たことがあるから
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