何とな~く同じ匂いがする『スケアクロウ』を観る前に...と思ってやっと鑑賞。
先ずグッと引き込まれる耳馴染みなテーマ曲。軽快でアップテンポなリズムがこれぞアメリカン・ニューシネマ!なストーリーと何とも不似合い。
良い思い出の無かったテキサスを離れアメリカン・ドリームを夢見てNYへやって来たジョン。ハットが象徴するカウボーイスタイルで成功を夢見たものの結局井の中の蛙でしかない田舎者に過ぎなかった。
都会の冷たさに散々傷つけられ夢破れる中で出会ったのはダスティン・ホフマン演じるラッツォ。彼もまた大都会の底辺から這い上がれないでいた。
思い描いた未来はあまりにも遠くこんなにも手の届か無いものだなんて。キラキラ輝くアメリカン・ドリームの陰、そんなに甘くない現実を容赦なく突きつけられる作品だった。
ダスティン・ホフマンらしい頼りなげで自信なさそうな演技は流石と言ったところ。
そして、ああぁぁ、、、
鑑賞後のこの感覚こそがアメリカン・ニューシネマ。