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これがロシヤだ/カメラを持った男の10000lyfhのレビュー・感想・評価

3.0
都市生活描写サイレントモンタージュ。主な被写体は、交通機関(鉄道、市電など)、機械(印刷、電話交換など)、スポーツなど。当時の最先端を含むあらゆる撮影、編集、ポスプロ技術を駆使(クレイアニメ的テクで三脚とカメラを擬人化、当時基準での超高速カッティングで瞬きとブラインド開閉をシンクロ、境界線ディゾルヴの 2~4 画面分割、多重ディゾルヴ、早回しやスローモーション、逆回転など)。時として危険箇所(ダム上のゴンドラに吊られるシーンは圧巻)での撮影も敢行するカメラマンや、レンズの CU(それにカメラマンや瞳の CU をディゾルヴで重ねたり)が頻繁に登場、観客にカメラ(マン)を意識させ、さらにその映画が映画館で上映されているシーンも。女性がフィルムを編集するシーンでは、静止画(コマのイメージ)と動画を対比させ、「編集で映像が動く(わけではないのだが、生きたものになる、的な)」を表現。単純で直截的ではあるが、映画幼年期にして「映画とは何か」を問いかけたメタ映画の意欲作
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