makotoyoshida

これがロシヤだ/カメラを持った男のmakotoyoshidaのレビュー・感想・評価

4.4
映画というより現代美術という感じ。モノクロの映像がすごく美しい。映画史上の重要作と言われるものでも今見るとつまんないものも少ないないが、本作は全編すごく面白いとは言わないけど文化遺産として残すべき貴重で素晴らしい作品だと思う。
今みたいにメディアとか交通手段が発達していなくて、世界というものが身近な範囲に限られていた時代に、このような映画を通じて異国の風景や生活をはじめて観た驚きや、例えばスローモーションみたいな肉眼では見えなかった超現実の姿まで映画が見せてくれた衝撃はどんなに大きいものだったか思わず思いを馳せる。
描かれてるロシアの情景も非常に興味深かった。当時から精密な機械がたくさんあるのに驚き。それと思ってたより昔々してないしロシアはけっこう都会だったのが意外。
あと僕は輸入のブルーレイで観たけどサイレントでも音楽がついてるのはやっぱり良いね。同時期のフランスの「ニースについて」は音楽なしでちょっと辛かった。
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