ShinMakita

忠臣蔵のShinMakitaのレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1958年製作の映画)
2.5
忠臣蔵…いまさらアラスジを書くこともないでしょうが、ちょっとだけ。

江戸城で朝廷勅使を接待する役を仰せつかった赤穂藩主・浅野内匠頭が、接待役先輩の吉良上野介に教えを乞うことになるんですが、まぁこの吉良が意地悪で、浅野が失敗するようにデタラメな作法を教えていくんですね。で、恥かいてバカにされた浅野はキレて、城中で吉良に刃物をふるってしまうわけです。城での刃傷沙汰は重罪ですから、浅野は速攻で切腹となり、赤穂の城は幕府に明け渡しとなるわけです。刃傷に理由があれば喧嘩両成敗がルールだったので、当然吉良にも何かペナルティがあるはずと誰もが思ったんですが、意外にも吉良には全くお咎めなし。これには、赤穂藩家老・大石内蔵助以下家臣たちも怒りを覚えます。それでも、浅野内匠頭の弟・浅野大学を新たな藩主にさせてほしいと嘆願書を出して赤穂藩再建を願うのですが、それも幕府にシカトされ、完全に赤穂藩は取り潰しになるのでした。絶望した藩士たちは諸国に散り散りになり、大石内蔵助も山科の自宅に引きこもることに。吉良か幕府へ復讐を計画するのではと誰もが思ったのですが、赤穂城代家老職から解き放たれ自由になった大石は、やたら風俗街に通い詰めるようになり、愛人を作ってパーティ三昧の生活。愛想がつきた妻子も家を出て、国中に軽蔑される身となるのでした。しかし、そんな大石内蔵助のパーティピーポーな姿は世を欺くためのもの。実は密かに、藩士たちを束ねて吉良を討つ作戦を練っていたのです。

てな感じ。



大映版の「忠臣蔵」。


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キャストが凄かったですねー。大石内蔵助は長谷川一夫、浅野内匠頭が市川雷蔵。47士の中に勝新、鶴田浩二などがおりました。特に勝新の自然な演技は笑いと涙を誘います。
完全に赤穂=大石を舐めきっている吉良上野介を案じて、吉良の息子の家臣・千坂兵部が大石にスパイや暗殺者を放つんですが、この千坂を演じているのが名優・小沢榮太郎。そして千坂子飼いの女スパイが京マチ子でした。鶴田浩二演じる岡野に惚れるお鈴役が若尾文子。綺麗でした。


この大映版は、話がサクサク進み見やすいのが特徴。鶴田浩二と若尾文子のラブストーリーも素敵だし、大石に加担する者たちの葛藤と侠気にもグッときます。忠臣蔵、やっぱりいいわ~^_^
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