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ミトンのgengengのレビュー・感想・評価

ミトン(1967年製作の映画)
5.0
『チェブラーシカ』のスタッフが製作した3本立てのパペットアニメ。たった30分ほどでしたが、こんなに素晴らしい映画だったとは!

女の子と毛糸の犬の物語「ミトン」、留守番中の子供を心配する母と、心配を他所に破天荒な子供が主役の「ママ」、母を元気づけようと奮闘する子供のファンタジー「レター」の3本でした。

しかしまあ「ミトン」が本当に良かった。子供ができたら絶対見せたい。

「ミトン」
毛糸や布、紙粘土などで作られたパペットや背景が、どれも手垢がついたような、でも洗練された作りで心惹かれる。

登場人物のセリフは無くBGMとSEだけだが、それでも表情や仕草だけで気持ちが伝わってくるのは1コマ1コマを丁寧に作っている証拠だ!

ワンちゃんが欲しい女の子が主人公で、俺もメッチャクチャ感情が移入しやすい。どうしてもワンちゃんが飼いたい女の子は毛糸の手袋を犬にみたてて散歩する。その途端、手袋がワンちゃんに大変身!女の子大喜び!俺のテンションも爆上がり!!

登場する他の犬もフェルトや毛糸でできてるけど、ちゃんと特徴を捉えたカワイイ仕上がり。テンションも最高潮。

たった5分ほどで、この女の子と犬の間に愛情が生まれているように見せられるのがすごい。

音楽は、シャンソンだったり今でいうラウンジや渋谷系っぽいキラキラしたトーンでこの世界観にマッチしている。手袋がワンちゃんに変わるときの音楽が特に好き。反復進行で日本人が根源的に好きなメロディライン。
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