神学校に通う主人公リタは神経質で過保護な父親や、単調な毎日にウンザリしていた。
彼女の所属する演劇部では自分より実力が下だと思っているクラスメートが主演を勝ち取ってしまい、いくら自分の方が凄い事をアピールしても、配役が変わることがない。
恋心を抱いた通学の際に利用するバスの運転手も、様々な妨害を受けて結局会えなくなってしまう。
近所に住んでいた気管支の弱い男の子に自分と同じ閉塞感を感じて一緒に逃げようとしてみたり、厳格な父親に開放的な視点を持ってもらおうとヨットの写真集(?)を誕生日プレゼントに送ってみたりと、リタはリタなりに自分の現状を変えようと静かにもがいていた。
しかし結局父親はいつも通り自分の事しか考えておらず、リタを解放してくれる素振りすら見せない(when the saints go marching inを一緒に歌う所なんてリタじゃなくてもしつけ~よ!って思うはず 笑)
自分も似たような家庭環境だっただけに、リタの不満がよく分かりました。トイレの蓋をしめないという、ちょっとした抵抗とか、神経質な父親を嫌っていたはずなのに、結局父親と同じように細かい所が気になったりとか「あるある!」と妙に懐かしかったり 笑。
一見説明不足のように思われるこの作品ですが、その実とっても分かりやすく作られていると思います。
バスの運転手にした行為と、後半クラスメートにした行為とか考えてみれば多分ラストのあれはあの人で…とか語りたくなるシーンも結構多く、久しぶりに良い映画観たなぁという感想でした。